
この度、第10回近畿周産期精神保健研究会を2026年2月21日(土)、22日(日)にJEC日本研修センター心斎橋にて開催させていただくことになりました。
2013年に第1回日本周産期精神保健研究会開催の挨拶に以下のように書いてから12年が立ちます。「(前略)こどもが心身ともに健やかに育って行くこと、つまり長期的に良好なQOLを得ることに影響を及ぼすのは、持って生まれた疾患やそれにより生涯に亘って背負うことになる機能的障害よりも、そのような障害を受け入れ、子どもを丸ごと包み込み慈しむ肉親の愛情と家庭環境の方が遥かに大きいのだと思います。これが、30余年間、小児外科医として、新生児期に手術を受けた子どもを見てきた私の実感です。」今も変わらない思いです。また、第1回近畿周産期精神保健研究会の開催挨拶では、壊死性腸炎のけいご君を紹介しました。初めての極低出生体重児だったので必死の思いで治療して合併症なく退院させることができましたが、母親から虐待をうけ施設に入ることになりました。後になって新生児疾患を持っていることも、新生児期の長期入院・母児分離も乳児期早期の発達の遅れも親からの虐待の危険因子であることを教えられました。このように子どもと家族の幸せな出会いのために私たちができることは周産期からの医学的アプローチだけではなく、母親・家族に対するメンタルケア、即ち精神保健的アプローチも不可欠だと言うことを知りました。その為に周産期医療に携わる全ての職種の人が参加して周産期精神保健の研究と実践を目的とした周産期精神保健研究会を立ち上げました。
2026年2月、第1回近畿周産期精神保健研究会を開催して丁度10年になりますが、この10年間で周産期精神保健に関する研究は大きな進歩を遂げたと実感しております。嬉しい限りでございますが、諸般の事情により10回をもちまして終了とさせて頂きたいと思います。第10回では、これまで取り上げてきたテーマの中から特に深い感銘を受けた2つのテーマである「親子の物語が始まる時 私たちにできること」と「親になるとは」に関するシンポジウムを組みたいと思っております。また、教育講演は日本周産期精神保健研究会の発起人であり、近畿周産期精神保健研究会を第1回から見守って頂いてきた橋本洋子先生と、『時代おくれの良いお産』の著者 久靖男先生にお願いしました。
多くの学びがある研究会になると確信しております。多くの方々のご参加を心からお待ちしております。
第10近畿周産期精神保健研究会
会長 窪田 昭男
(月山チャイルドケアクリニック 名誉院長)




